LINE OAのタグ付けとは?使い方や役立つタグ4種類を徹底解説!
LINEマーケティング • 2024/11/15 10:52:00 • Written by: Kokoro Tomita
LINEタグ付けとは、顧客の管理や個別メッセージの送信を可能にするツールです。本記事では、使い方を図解するとともに、おすすめのタグの種類、タグ機能を使った効果的なマーケティングの方法、そして成功事例まで徹底解説します。
使いこなせるとカスタマーサービスがより密に、便利になるLINEのタグ機能。この記事がみなさんのより良いLINE公式アカウント運用の助けになれば嬉しいです。
この記事でわかること
- LINEタグ付けとは?なにができるの?
- LINEマーケティングに効果的なタグ4種類を紹介
- LINE公式アカウントのチャットタグの使い方を図解
- チャットタグを利用する上での5つの注意点
- タグ付けを自動化する方法は?
- 成功事例:ピーチ・ジョン
- まとめ
LINEタグ付けとは?なにができるの?
LINEタグ付けとは・・・
LINE公式アカウントのタグ付けとは、顧客を属性で振り分けることで顧客の管理や個別メッセージの送信を可能にするためのツールです。たとえば、8月が誕生日の人には「8月誕生日」というタグをつけるとします。すると、8月には「8月誕生日」というタグがついた人たちのみに特定のメッセージ(誕生日クーポンなど)を配信することができるようになります。ぜひ使いこなせると良い便利な機能ですよね!
以下ではLINEタグがどのように活用できるか、2つの観点でより具体的にお伝えします。
1絞り込み配信
1つ目は絞り込み配信。上記の、8月がお誕生日の人だけを「絞り込んで」メッセージを一斉に送るような配信のことを「絞り込み配信」と呼びます。タグ機能を用いた絞り込み配信は、誕生日タグのみならずあらゆるシーンで使うことができます。たとえば、「会員」タグをつけた人に特別割引クーポンを送ったり、「埼玉県在住」タグの人にエリア限定の活動を周知するメッセージを送ったりすることが可能です。
2顧客管理(CRM)
2つ目は顧客管理。LINE公式アカウントでお客さまにこうしたタグをつけておくことは、顧客管理にも役立ちます。たとえば、タグを検索することでいつでもどの属性の人がどのくらいいるのか簡単に把握することができます。他にも、絞り込み配信を行うことで顧客1人ひとりに合った情報を届けることができるので、顧客満足度を上げ、LINEブロック率を下げたりエンゲージメント率を上げることにも繋がります。
LINEビジネスに効果的なタグ4種類を紹介
ここからはさらに一歩進んで、「どんなタグがLINE公式アカウントでのビジネスやカスタマーサービスに本当に意義のあるものなるのか」という問いに答えていきます。効果的なタグのカテゴリーは大きく分けて4つ(「顧客の好み」、「顧客の属性」、「出会いのソース」、「製品カテゴリー」)あります。
1顧客の好み|割引、新しいこと、環境保護
LINE会員管理において、顧客の「好み」は最も重要な要素の一つです。ここで言う「好み」とは、顧客が関心を持っているさまざまなテーマやトピックを指します。これを把握することで、イベントのスケジュールや新製品の発売時に、ターゲットとなる顧客グループに素早くアプローチできるようになります。また、管理側のスタッフは、顧客の興味に合ったメッセージを正確に届けられるため、効率的なコミュニケーションが可能になります。
応用シナリオ
タグ例
「環境保護に関心あり」「新しい活動に挑戦するのが好き」「キャンペーン商品が好き」「割引商品を探している」
2顧客の属性|誕生月、ゴールデン会員、子育て中
顧客の属性は、マーケティングをする際に重要でありながら情報を得にくいタグカテゴリーです。顧客の基本情報や特徴を表すタグを含み、「誕生月」のようなタグがこれに該当します。従来のフォーカスマーケティングでよく用いられる「人口動態変数」もこのカテゴリに含まれ、性別・年齢・居住地などの基本情報を記録するものです。かつて、FacebookやGoogleなどのプラットフォームでは広告のターゲティングがこれらの人口動態変数に依存していましたが、今後は会員管理の視点から柔軟なターゲティングが重視されるようになるかもしれません。例えば、LINEのタグで「誕生月」や「ゴールド会員」などのセグメンテーションで顧客を管理しておくと、より精度の高い属性別マーケティングが実現できます。
応用シナリオ
顧客 B はあるブランドの「ゴールドメンバー」のラベルを付けています。これは、顧客 B が消費頻度と消費量の点で最も高い消費者グループに属していることを意味します。これらの VIP 顧客を惹きつけ、より高い顧客生涯価値を獲得するために、マーケティング担当者は最も忠実なメンバーを迅速に選択し、メンバー限定のアクティビティやオファーを作成することもできます。
タグ例
「◯月誕生日」「30代」「ゴールド会員」「子育て中」
3出会いのソース| どこで顧客がブランドに接触したか
「出会いのソース」とは、消費者がブランドと最初に接点を持ち、友だち登録をするきっかけがどこ/何であったかを示すものです。どこ/何で友だち登録をしてくれたかを把握することで、顧客がブランドに対してどのような既知の情報を持っているかがわかり、適切なタイミングで正確な情報を提供できるようになります。これにより、消費者の初期段階での関心を引きつけ、柔軟で効果的な情報発信が可能になります。
応用シナリオ
顧客 C は「ポップアップ ストアから」というラベルを持っているため、ブランドは C がポップアップストアの前を通りかかって友だちになったと判断できます。また、C が大きな看板を通してしかブランドを知らない可能性があることも合理的に推測できます。ポップアップストアでのブース担当者や、ポップストアに関する理解はあるものの、公式サイトやSNSなどの情報を十分に知らない可能性が高いため、ブランドコンセプトや商品情報をPRし、理解を深めてもらうことができます。
タグ例
「Twitterから」「東京新宿店から」「ポップアップストアから」
4利用する製品カテゴリー|チェックシャツ Mサイズ など
製品カテゴリは、消費者に適した製品や、特に興味を持つ可能性が高い製品の種類を示します。このカテゴリのラベル設計は比較的シンプルで、ブランドは自社製品の分類に基づいてラベルをデザインすることができます。製品カテゴリに応じたラベルを設定することで、消費者の関心やニーズに合わせた情報提供がより効果的に行えます。
応用シナリオ
ある衣料品ブランドの顧客 D は、「チェックシャツ」「M サイズ」「ダーク」などのラベルを付けているため、次回ダークチェック柄のシャツが新発売されると、顧客 D にその新商品の購入を直接勧めることができます。サイズはMです。「ショッピングカートに追加」ボタンをクリックすると、消費者は簡単にショッピングプロセスを完了でき、ブランドの意図を感じることができます。
タグ例
「Mサイズ」「クラシック」「ノンバイナリー」「野球用品」「キャンプ用品」「23.5cm」
LINE公式アカウントのチャットタグの使い方を図解
PCで使う場合
はじめにタグの作成をしていきます。まず、LINE公式アカウントの管理画面にログインしたら、画面上部にある「チャット」タブを開きます。
「設定」から「タグ」を選択しましょう。「+作成」をクリックします。
20文字以内でタグ名を入力して「保存」を押せばタグの作成が完了です。(管理画面>チャット>設定マーク>+作成)
次に、作成したタグをユーザーに付けていきます。左メニューから「連絡先」を選択し、タグを付けたいユーザーをクリック。ユーザーの名前の横にある「タグ追加」ボタンを押して既存のタグから選ぶか、新たに作成してタグを付与します。タグを外したい場合は、タグの横にある「×」をクリックするだけで削除可能です。(メニュー>連絡先>タグを付けたいユーザー>タグ追加)これで、PCからのタグ作成とタグ付けが完了です。スマホアプリで使う場合
スマホアプリでも同様に、タグの作成から始めていきます。画面右上にある「設定」ボタンをタップし、「タグ」を選択してください。「+」ボタンを押して20文字以内でタグ名を入力し、「保存」をタップすればタグの作成は完了です。(メニュー>チャット>設定マーク>タグ>+)
次に、「チャット」から「連絡先」をタップし、タグを付けたいアカウントを選択します。タグを付けたいアカウントの画面を開いた状態で、右上の「プロフィール管理」から「タグ」をタップし、それぞれのユーザーに合ったタグを割り振って「保存」をするとタグ付けまで完了です。(チャット>連絡先>ユーザー>プロフィール管理>タグ>保存)
チャットタグを利用する上での5つの注意点
1 タグ付けは手動で行う必要がある
LINE公式アカウントでのタグ付けは基本的に手動で行う必要があります。チャットが可能なユーザーに対して個別にタグ付けを実施するため、大量のユーザーを管理する場合は手間がかかる点に留意が必要です。また、一部の「自動タグ」機能もありますが、これは「LINE公式アカウントメンバーシップ」に加入している友だちに限定されています。タグを付与する際も、削除する際も1件ずつ行うため、手動での対応が不可欠です。
2タグ付けできるのは一人につき10個まで
1人のユーザーに対して最大10個まで違う種類のタグを付けることが可能です。11個以上のタグを追加することはできないので、ぜひご注意ください。複数のタグを合わせて活用することで、ユーザーの関心や関係性を詳細に管理でき、ターゲットに合わせた効果的なコミュニケーションが可能になります。
3 タグ付けできるのはチャットで連絡したことがある人のみ
LINE公式アカウントのタグ付けはチャットが可能なユーザー相手にのみ利用できる機能です。ユーザーが友だち追加を行うだけではチャットを開始できず、必ずユーザーからのメッセージやスタンプなどのアクションが必要です。このアクションがトリガーとなり、1:1のチャットが可能になった後で初めてタグ付けも利用できるようになります。認証済アカウントの場合はアカウントオーナーが直接チャットを開始することもできますが、それ以外ではユーザーからのアクションがチャットとタグ付けの必須条件です。
4 タグの作成は最大200個
作成できるタグは最大200個までです。上限になった場合にタグを差し替えていくのは大変なので、上記の4カテゴリーを参考に、あらかじめタグの活用方法を考えておくのをおすすめします。
5 絞り込み配信に使用できるタグは10個まで
チャットタグを活用したメッセージの絞り込み配信を使用する際、利用できるタグの選択は、最大10個までです。例えば、「Instagramから」友だち追加したユーザー”かつ”「ゴールド会員」のユーザーというように10個までならば複数の条件で絞り込み配信ができます。複数のタグを組み合わせて対象ユーザーを絞り込むことができますが、上限が10個に設定されているため、目的に合わせてタグを選定することが大切です。
タグ付けを自動化する方法は?
本記事ではここまでタグの効果的な活用方法を確認してきました。しかし、先にも述べた通り、LINE公式アカウントの既存機能ではタグの収集を手動で行う必要があります。アカウントの規模が大きければ大きいほど時間とコストがかかるタグづけを自動化・効率化するにはどのようにしたら良いのでしょうか?ここからは、Crescendo LabのLINE拡張ツールMAACを導入することでタグを効率よく収集する方法をご紹介します。
1クリック数追跡
顧客の好みをタグにしたい際には、MAACを利用することで可能になるクリック追跡がおすすめです。MAACでは公式LINEアカウント上のすべての友だちのWebページに対するクリックやLINE公式アカウントとのインタラクションを自動的に記録し、自動的に顧客の好みや関心ごとをタグに変換することができます。
2 アンケートの連携
MAAC は SurveyCake や Google Forms などのサーベイ機能と連携することもできます。ブランドはアンケートを使用して簡単に消費者の好みを収集し、アンケートの収集結果を MAAC バックエンドのラベルに直接変換することができます。タグ作成のために長期間にわたってコストと時間をかけて集めていた情報も、1回のアンケートからそのほとんどを集めることが可能になります。
たとえば、MAACを利用する日産自動車台湾のマーケティング チームは次のように述べています。「SurveyCake のアンケートを使用して、顧客が興味を持っている車を把握しています。顧客が好みの車を明確に回答してくれた際、MAAC を通じて対応する車種の割引を自動的に顧客にプッシュすることが可能になりました。 」
3 LINE会員バインディング
多くのECブランドは会員制を採用しています。これらの会員システムにおける消費者情報も一種のフォーカスラベルであり、これとLINE会員情報を統合することをLINE会員バインディングと呼びます。 LINE会員管理の観点から見ると、LINE会員紐付けはすでにある会員情報を引き継ぐことでタグを大量に取得する、大変重要な手段です。
4 ディープリンク(Deeplink)
出会いのソースをタグにするには、MAACの「ディープリンク」機能が最適です。消費者があらゆる場所でリンクやQRコードをクリックして友だちになると、MAAC バックエンドがこれらのクリック動作を自動的に記録し、消費者がどこから何を経由して友だちになってくれたのかを瞬時に知ることができます。それだけでなく、自動的に「ポップアップストアから」「新宿店から」など出会いのソース別にタグを割り振ることが可能になります。
5 Google Analyticsと連携
最後に、MAAC を使うことで、マーケティング担当者が最もよく使用する Google Analytics 4 と連携させることも可能になります。Google Analyticsで検知可能な「クリック数」、「ページ滞在時間」、「商品をショッピングカートに追加」などの顧客の行動をキャプチャし、それらを MAAC と統合させることで自動で確かなリサーチに基づいたタグを自動で作成することができます。
成功事例:ピーチ・ジョン台湾支社
30年の歴史あるランジェリーブランドであるピーチ・ジョン台湾では、いち早くMAACを導入することで1年間で5万人から8万人超へと友だちが増加しています。その背景には、とりわけMAACが可能にしたタグの「細分化」とアンケート機能の連携によるタグ付けの「自動化」「効率化」があると言います。これらによって、お客様の求めている情報やサービスが詳しくわかるようになり、お客様とのコミュニケーションをより直接的に、親密にすることができているそうです。さらにアンケート機能との連携は作業を効率化するだけでなく、情報を蓄積する目的で長期間にわたって送信していたメッセージの量を減らし、大幅なコスト削減にも繋がりました。
1年間のLINE友だち増加数
ピーチ・ジョンの取り組みは、マーケティング担当者にとって効果的な顧客管理の参考になる成功事例です。MAAC導入による具体的な成果についてさらに知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
ピーチ・ジョンのインタビュー記事はこちら⬇︎
まとめ
本記事では、LINE公式アカウントの「タグ付け機能」を活用した効果的な顧客管理・マーケティング方法について徹底解説しました。タグ付けを使いこなすことで、顧客ごとに合わせた個別メッセージ配信や属性ごとの絞り込み配信が可能になり、よりパーソナライズされたコミュニケーションが実現します。さらに、Crescendo LabのMAACを利用することで、アンケートやクリック追跡、ディープリンク機能を通じて、タグ付けの自動化が可能になります。ぜひLINEタグ機能を駆使して顧客との関係を深め、マーケティング効果を最大化してみてください。