LINEマーケティングとは?特徴とツールの選び方、成功事例を徹底解説
LINEマーケティング • 2023/11/22 18:39:17 • Written by: Nae Saito
現在、LINEはユーザー数は9,500万人と、国内普及率が最も高いソーシャルメディアのひとつであり、私たちが生活する上で欠かせないものとして挙げられます。
LINEマーケティングとは、LINEを利用して集客・販促を行うことを指します。現状国内No.1のシェア率を誇る「LINE」を活用することは、マーケティング活動を行う上で、必要不可欠と言えるでしょう。
この記事では、LINEマーケティングの特徴、おすすめツールや選び方のポイントを紹介します。また、マーケティングの場においてどのように活用されているのか、実際にLINEマーケティングを実施されている企業の成功事例とともにわかりやすく解説します。
LINEマーケティングとは
LINEマーケティングとは、LINEを利用して集客・販促を行うことです。LINE公式アカウントを活用し、企業認知や購買の向上に繋げることができます。
LINEが国内最大シェアを誇る今、LINEマーケティングを活用し、顧客と関係性を築くことは大きな収益を生み出すことができるのです。
LINEマーケティングのメリット
LINEマーケティングには、下記4つのメリットがあります。
利用者が多く、情報を見てもらいやすい
LINEのユーザー数は9,500万人で、利用率83.7%と各SNSの中で最も多く使用されています。
さらに日本国内では、地域を問わず幅広い年代の人々が利用しているため、たくさんの人に情報を届けることが可能です。
また、LINE公式アカウントからのメッセージは約60%と開封率が高く、この数値はメールマガジン開封率の1割程度と比較すると6倍以上高い結果となっています。
LINEが2021年に実施したアンケート結果からは、LINE公式アカウントからメッセージを受け取って見るまでの体感値は「すぐ見る」が約2割、「3〜6時間以内で見る」が過半数、「その日のうちに見る」が約8割と、ほとんどの人が1日以内に見るということがわかりました。
参照:【公式】LINE公式アカウント|LINEヤフー for Business
2023年一般向けモバイル動向調査 | NTTドコモ モバイル社会研究所
見込み客との関係性を築きやすい
前述の調査結果からも分かる通り、LINEは国内スマホ所有者の大半が日常的に利用しています。
LINEでのメッセージは、見込み客にとって馴染みやすく、迅速に確認することができます。問い合わせなどの必要があれば、気軽に返信することも可能です。
相互コミュニケーションの確立においては、メールと比べても優位で、企業が顧客との関係性を築くために、LINEは最適のツールです。
このように顧客との接点を増やし、顧客体験を向上することで顧客エンゲージメントを高めることができます。
気軽に運用を始めることができる
LINE公式アカウントは企業にとって運用しやすいツールです。
まず、LINEアプリ自体に馴染みがあるため、操作性の面から運用しやすいです。
次に、費用面においては初期費用が無料であり、非常に導入しやすい設計となっています。プランは月額0円〜であり、1ヶ月あたりに送信したいメッセージ通数に応じて選択する必要があります。まずは一番気軽に運用できるコミュニケーションプランを利用するのも一つの方法です。
それから、ひとつのアカウントを複数人で運用することができるので、社内での情報共有や引き継ぎが捗ります。
様々なマーケティング機能を活用できる
LINEマーケティングにはLINE公式アカウントを始め、様々な機能があります。
- 【LINE公式アカウント】ショップカードやクーポンを用いて店舗への来店を促進したり、ステップ配信やセグメント配信などメッセージ配信の方法を工夫し、それぞれの顧客に合わせて訴求したりする
- 【LINE広告】LINE広告を用いてブランド認知拡大を図る
- 【LINEプロモーションスタンプ】LINEプロモーションスタンプを利用し、企業/キャラクターの認知拡大、好感度を高める
- 【LINEミニアプリ】LINE画面上で完結するモバイルオーダーや会員証を提供することで顧客体験を向上させる
- 【LINEを用いた顧客管理】アンケートやチャットなどから得た顧客データを活用し、顧客の需要に合ったマーケティングを展開する
次にそれぞれの機能について説明します。顧客のニーズに合った機能を選択し、LINEマーケティングを最適化しましょう。
LINEマーケティング戦略の立て方
LINEマーケティングの戦略を立てる上で重要なポイントは、目標設定と施策選定、それから目標に沿った効果測定です。
LINEマーケティングにおいては、「認知拡大」「新規顧客獲得」「顧客エンゲージメント向上」それぞれの段階において目標設定をすると良いでしょう。友だち獲得や顧客管理の詳しい方法については下記の関連記事でご紹介しています。
関連記事:LINE公式アカウント完全攻略マニュアル【2024年版】
LINEマーケティング施策例
続いて、LINEマーケティングの施策として5つの方法を紹介します。
LINE公式アカウントを運用する
LINE公式アカウントにはマーケティングに役立つたくさんの機能があります。特に代表的な5つの機能を紹介します。
リッチメニュー
リッチメニューはトーク画面下部に固定で表示されるメニューです。
引用元:LINEキャンパス
利用者がトーク画面を開くたびに表示されるため、クリック率が高いのが特徴です。期間限定のクーポンやお得な情報など、顧客に見て欲しい情報をここで訴求しましょう。
自社ホームページなど、外部サイトのリンクへも遷移することができるので、目的に合わせて配置やデザインを最適化することが重要です。
また、よくある質問に対応する応答メッセージを設定しておくことで、問い合わせ対応を効率化できるため、リソースの削減になります。
関連記事:LINEリッチメニューとは?設定方法や運用のコツを徹底解説!
ショップカード
ショップカードは、来店や購入特典の付与ができるポイントカードです。企業は、ゴールまでのポイント数や特典を設定することができます。アメニティのサービスやクーポンを特典に設定することで、再来店や商品購入の増加が見込まれます。
また、ショップカード登録には友だち追加が必要となるため、顧客の「友だち追加」を自然に促すことができます。顧客視点からも、紙媒体のショップカードを持ち歩く必要がなく、気軽に登録しやすい設計となっています。
獲得ポイント数や利用率などの数値をLINE公式アカウントの管理画面から参照することができるため、顧客データの分析も可能です。分析した情報が課題解決のきっかけとなるかもしれません。
クーポン
引用元:LINEキャンパス
クーポンは、来店時に利用できるデジタルクーポンを友だちに配信できる機能です。お得な情報を適切なタイミングで配信することで、売り上げ増加が期待できます。
この機能は友だちのみ利用可能なため、「友だち登録でXXX円OFFクーポンがもらえる!」というように、自然に友だち追加を促すことができます。
また、事前に友だち登録してくれている見込み客に対しても、クーポン配布を行うことができます。例えば、あいさつメッセージの際に配布したり、リッチメニューに設定したりと、様々な方法で配布が可能です。
アンケート回答のお礼や、ゲームコンテンツ当選の報酬として配布することで、顧客情報を管理・分析することも可能です。
関連記事:LINE公式アカウントの「クーポン」配信設定や活用方法を紹介
ステップ配信
引用元:LINEキャンパス
ステップ配信は、設定した条件に合致する友だちに対し、複数のメッセージを段階的に送信することのできる機能です。
例えば、「友だち追加から3日経ったユーザーにはクーポンを配布、5日経ったユーザーにはおすすめ商品の情報を配信する」などの設定が可能です。友だちの状況や属性ごとにメッセージの内容を送り分けることができるため、それぞれの顧客に合った発信をすることができます。
また、ターゲットの絞り込み条件や配信内容を事前に設定しておけば、一斉に配信が可能です。何度も手動で送信設定する必要がないため、効果的に訴求することができます。
絞り込み配信
絞り込み配信は、属性と、インターネット上の行動に従って事前に設定したオーディエンスに基づいてメッセージ配信をすることです。
ターゲット層には有益な情報が届き、開封率・クリック率が向上します。また、それ以外の人たちは、不必要な情報を目にする機会が減るので、顧客エンゲージメントの低下を防ぐことができます。
さらに配信先を明確にし、ニーズにあった情報を送信することで、意図していない友だちに、メッセージを送らずに済みます。そのため、無駄な経費を削減することができるのです。
つまり、最適な内容を適切なターゲットに絞り込んで配信することで、配信効果と費用対効果との改善につながります。
LINE広告を打ち出す
LINE広告はLINEに広告を出稿するための広告配信プラットフォームです。掲載期間や表示回数が保証されている純広告と異なり、リアルタイムで設定を変更しながら効果測定を行うことができます。特にLINE広告のような運用型広告は、費用やターゲティングを適宜検討することができるので、少額から手軽に始めることができます。
トークリストやLINE NEWS、LINE VOOMなど様々な面での配信が可能です。また、これらLINE内の画面に限らず、LINE広告を通じてサードパーティアプリ等でも配信することが可能です。
配信先の絞り込みができるのはもちろん、「LINE公式アカウントの友だち」や「ブロック中の友だち」など、特定の対象へ向けた配信もできます。LINE公式アカウント運用と併用することで、効果を十分に発揮することが可能です。
LINEプロモーションスタンプを活用する
LINEプロモーションスタンプは、企業が広告費を支払い、ユーザーに無料もしくは条件付きで提供しているスタンプです。
「友だち追加」を、スタンプ獲得のための条件とすることでLINE公式アカウントの友だち増加を見込めたり、LINEでコミュニケーションを取る際に使用してもらうことで、企業やキャラクターの認知度・好感度を高めることができます。
また、ユーザー同士に使ってもらうことで、企業からの一方的な広告とは違なり、親しみを持ってもらいやすいという利点があります。
LINEミニアプリを活用する
LINEミニアプリは、新たなアプリをダウンロードしなくても、LINE上で店舗運営に役立つ機能を利用できるサービスです。モバイルオーダー、デジタル会員証、順番待ちシステムといった、企業や店舗の運営に便利な機能を提供することができます。関連記事:LINEミニアプリとは?使い道や開発方法、導入事例を紹介
LINE公式アカウントを利用した顧客管理をする
LINE公式アカウントには、顧客管理機能が備わっており、この機能を通じて顧客データを分析し、それぞれの顧客の需要に合ったマーケティングを行うことができます。
- セグメント配信:属性やLINE上の行動を基にカテゴライズし、セグメント別に配信。
- リッチメニュー:会員/非会員別にリッチメニューを切替表示。
より満足度の高いサービスを提供するためには、「MAAC」等LINEオートメーションツールを活用し、的確なデータ分析や顧客管理をすることで、顧客のニーズに合った配信を行なっていくことが求められます。
関連記事:LINEで顧客管理(CRM)をする方法とは?成功事例やメリットを紹介
LINEマーケティング成功事例
【百貨/小売業事例】クーポン活用で、3日間3,000人の友だち増加に成功!
老舗ディスカウントストア、多慶屋ではインバウンド顧客の獲得にLINEマーケティングを活用しています。
タイ国際旅行博への出展に際し、LINE友だち登録を促すことで5%割引のバーコードクーポンを発行する新たなプロモーションを実施。3ヶ月が経過後、クーポン利用率は10%と、当初の予想を上回る成果を収めました。
また、旅行博会場においては、QRコード形式の割引クーポン発行やゲーム機能を用いたイベントを実施し、3日間で3,000人の参加と大きな反響を得ました。
関連記事:【導入事例】MAACで顧客とのコミュニケーションを強化
【アパレル業事例】リッチメニュー活用で、セグメント配信に負けない効果を実現!
L.A.発のデニムブランドであるYANUKでは、リッチメニューを活用することでセグメント別に情報を伝達しています。
従来、メンズ/ウィメンズやECサイト向け/店舗購入者向け等、それぞれの対象者に伝えたい情報が異なっていましたが、リッチメニューという限られたスペースの中では、両者に共通する内容に限定し表示せざるを得ませんでした。
しかし、MAACの男女別表示機能やタブ切り替え設定を導入し、属性に応じた顧客へ、的確な情報を伝達することが可能となりました。その結果、精密なマーケティング活動を展開し、最終的には満足のいく収益へと繋げることができました。
関連記事:「リッチメニューでも活用の仕方次第で購買までいける!」 YANUK 牧様に聞くMAAC活用のコツ【オンライン事業例】ゲームキャンペーン活用で単調なコミュニケーションから脱却!
応援購入サイト「Makuake」を中心とした支援サービスの運営を行っている株式会社マクアケでは、ゲームキャンペーンの導入で顧客の能動的参加を促進しました。
以前よりプロジェクト情報は、MakuakeのLINE公式アカウントを通じて一方的に配信する形が中心であり、顧客とのエンゲージメント向上に課題がありました。そこで、顧客が自発的にアカウントを訪れる動機を創出し、エンゲージメントを高めるべく、くじの実施を検討いたしました。
一般的なシステムでは、このような施策の実施に際し、新たな開発コストや時間的な負担が伴うケースがほとんどでしたが、MAACのゲームテンプレートを利用することで、コストを削減しながら顧客の公式アカウント利用へのモチベーション向上につながりました。
関連記事:「MAACは様々な施策を低コストで実現できるツール」マクアケ照屋様に聞くMAAC活用のコツ
LINEマーケティングツールの選び方
LINE公式アカウントを用いたマーケティングを行う際、MAACのようなLINEマーケティングツールを利用することで効果的に顧客認知拡大や新規顧客の獲得、購買促進を行うことができます。
次に、LINEマーケティングツールを選ぶ際、考慮するべき3つのポイントをご紹介します。
①自社サービスに合った機能が利用できるか
②セキュリティ対策されているかどうか
③サポート体制が万全かどうか
①自社サービスに合った機能が利用できるか
LINEマーケティングツールは、提供している企業によって開発に力を入れている機能が異なるため、自社が実施したいマーケティング施策と照らし合わせて、需要とマッチしているツールを選ぶことが重要です。
- 緻密な顧客管理が可能か
- 外部ツールで得た顧客データが連携可能か
- 顧客が積極的に利用したくなるようなキャンペーン実施が可能か
事前に利用したい項目を明確にし、ツールを開発している企業に相談してみるのもおすすめです。
②セキュリティ対策されているかどうか
LINE公式アカウントを用いて顧客管理を行う場合、セキュリティ対策に留意する必要があります。
個人情報を扱う上で一番避けなくてはならないのは、情報が漏洩してしまうことであり、一度個人情報が漏れてしまうと、信頼を失うばかりでなく、顧客の損失にもつながります。
ISO 27001のように公的機関からの認証を受けているかどうかは、セキュリティ対策の目安として有効です。
③サポート体制が万全かどうか
LINEマーケティングにはさまざまな施策があり、「運営しはじめたもののうまく活用できない」という声も少なくありません。
投資したマーケティングツールをしっかり活用していくためにも、導入前の提案から導入後のフィードバックまで、LINEマーケティングのプロから継続的にサポートを得られるということも重要な点のひとつです。
特にLINE公式アカウントを運営したばかりの企業や、なかなか思うように業績が改善しない場合は、サポート体制の強いツールを選ぶと良いでしょう。
番外編:LINEマーケティングツールにかかる価格
新しいツールを導入する際、気になる点の一つとして価格帯が挙げられるでしょう。次にLINEマーケティングツールの大まかな価格構造について説明します。
LINEマーケティングツールの多くは、初回のみ支払いが必要なアカウント設定料金と月額料金を基本として、利用することができます。またオプション料金を支払うことでAPI連携やその他の開発ツールなどより多くの機能を利用することができます。
それぞれ価格の幅は様々ですが、初回設定料金,月額料金ともに5万円前後に設定している企業が多いようです。
LINEアカウントの利用状況や、マーケティング戦略の方向性によって金額が異なるため、詳しい見積もりについては、お問い合わせから確認しましょう。
まとめ
LINEマーケティングとは、LINE公式アカウントなどを利用して集客・販促を行うことです。
LINEマーケティングの4つのメリット:「利用者が多い」「見込み客との関係性を築きやすい」「様々なマーケティング機能を活用できる」「気軽に運用を始めることができる」
LINEマーケティング戦略の立て方:「目標設定」「施策選定」「効果測定」✖️「認知拡大」「新規顧客獲得」「顧客エンゲージメント向上」
LINEマーケティング5つの主な施策:LINE公式アカウント、LINE広告、LINEプロモーションスタンプ、LINEミニアプリ、LINEで顧客管理
LINEマーケティングツールの選び方:「サービスに合った機能が利用できるか」「セキュリティ対策されているかどうか」「サポート体制が万全かどうか」
LINEマーケティングツール「MAAC」がおすすめ!
弊社が開発したLINEオートメーションツール「MAAC」は、LINEマーケティングを最適化するのに有用です。MAACの特徴は以下の通りです。
- 属性やオンライン上での行動を基にした細かい顧客管理
- GA4や外部アンケートフォーム(SurveyCake)との連携
- キャンペーン実施に活用しやすいゲームコンテンツ作成テンプレートが豊富
- ISO 27001認証を取得
600+ブランドのLINEマーケティング運用に関わってきた実績から幅広いサポートが可能です。LINEマーケティングツールの導入の際は、「MAAC」をご検討ください。
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