目次
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1.1 Zohoとつなげられる外部連携のしやすさが決め手
業務フローを変えずにLINE活用へ。API連携でスムーズにシステム統合。 -
1.2 離脱ユーザーをLINEでつなぎとめる:アプリ×LINEのハイブリッド運用
アプリでは届かないユーザーにも、パーソナライズされたリマインドを。
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2. 約300社・2,500名を動かしたイベント運営とユーザー体験の最適化
セグメント別タグ・メニュー設計で“自分ごと化”を促す参加体験へ。 -
3. 13.17%という低ブロック率を実現する背景
ユーザーに“押し付けない”コミュニケーション設計が信頼につながる。 -
4. 今後の展望:AIとオープンAPIでさらなる大規模化へ
拡張性と柔軟性を兼ね備えたMAACの成長性に注目。
はじめに
メールの開封率の低下、既存システムとの連携課題――A10 Lab様が健康プログラム「みんチャレ」を展開していく中で直面したのは、従来のメールやSMSを使ったコミュニケーションの非効率さでした。そこでLINE公式アカウントと組み合わせたコミュニケーションを強化すべく、MAAC(Messaging Analytics & Automation Cloud)の導入を決断。Zohoとスムーズに接続できる点や、API・テンプレート機能など高機能なLINEマーケティングが実現できる点が導入の大きな決め手となりました。
本記事では、A10 Lab様の導入背景・運用事例を軸に、MAACがどのように他ツールと連携し、複雑なユーザーセグメントに合わせたLINE配信を実現しているのかを、実際のインタビューや機能解説を交えてご紹介します。(写真の人物は、クレッシェンドラボ日本支社統括の猪股唯耶(左)と、エーテンラボ株式会社事業開発 / 健康経営エキスパートアドバイザー 日下拓也氏(右)です。)
1. 導入の背景とLINE活用戦略
1.1 Zohoとつなげられる外部連携のしやすさが決め手
A10 Lab様は、習慣化アプリ「みんチャレ」を活用し、企業や健保組合向けに健康プログラムを提供。しかし従来のメール・SMSの開封率が低く、より効果的なコミュニケーション手段としてLINE公式アカウントを検討されました。ただ、ほかの配信ツールは外部ツールとの連携が難しいものが多く、Zohoを使った既存フローを活かせない懸念があったといいます。
「他社のサービスは外部ツールとの連携が難しく、ツール内に閉じるものばかりでした。一方でMAACは外部との接続が容易であることが選定の理由でした。MAACのおかげで、業務フローを大きく変えることなく、メールからLINE配信に変更することができました。」
MAACの最大の強みのひとつは、柔軟なOpen API設計です。Zoho CRMやZoho Formなど、既存で利用されていたツール群とリアルタイムに連携できることで、A10 Lab様は業務フローを大きく変えることなくLINE配信にスムーズに移行できました。また、LINE公式アカウントとのネイティブな統合により、取得したユーザーデータ(例:申し込みフォーム情報、アプリのステータス)を即座にLINEタグやセグメント情報として反映でき、1人ひとりにパーソナライズされたコミュニケーションを展開可能にしています。
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Zoho Formで集めた参加者データがリアルタイムでMAACと連携され、メールやSMSの代わりにLINEを使う形へスムーズに移行。
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ユーザーもバラバラなチャネルを行き来せずに済み、「みんチャレ」への参加やLINE経由のイベント情報を受け取ることが可能に。
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担当者の作業負荷も大幅に低減しながら、より多彩な配信施策を実施できるようになりました。
1.2 離脱ユーザーをLINEでつなぎとめる:アプリ×LINEのハイブリッド運用
A10 Lab様の提供する「みんチャレ」は、5人1組のチームで励まし合いながら習慣化をサポートするユニークなアプリです。アプリ内でコミュニケーションが成立している間は高い継続率が期待できますが、離脱したユーザーへの再アプローチが難しいという課題がありました。
「アプリに参加していない、また離脱してしまったユーザーにはアプリからはコミュニケーションが取れないため、LINEを活用しています。」
ここで活躍するのがLINE公式アカウントとMAACです。MAACはLINE OA連携に強く、既存アプリやフォームとスムーズにつながるため、離脱ユーザーへのリマインドや追加の健康情報配信が実現可能に。
MAACでは行動にもとづくタグ付けと自動配信トリガーを活用し、離脱リスクの高いユーザーに対して最適なタイミングでメッセージを届けられます。例えば、一定期間アプリの利用が確認できなかった場合に「最近いかがですか?」というやさしいナッジを自動送信したり、過去の行動傾向に合わせたモチベーション向上のコンテンツを提供することが可能です。
2. 成果①|約300社・2,500名を動かしたイベント運営とユーザー体験の最適化
MAAC導入によって、配信の個別最適化が進んだ好例が、大規模なウォーキングイベントでした。約300社・2,500名の従業員が参加する合同イベントにて、初年度はメールとアプリの連携が煩雑で、「情報がバラバラ」との声もありました。
「メールをLINEに置き換えることで、ユーザーにとってわかりやすい体験に変更し、参加者からの満足度も向上しました。」
また、このイベントのような大規模施策でも、MAACなら自動でタグや属性が付与され、配信メッセージやLINEリッチメニューを柔軟に出し分けられます。たとえば、
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「実はやってる人」
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「これから頑張る人」
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「挫折気味の人」
といった状態別のタグを用いて、必要なメッセージを届けることが可能です。MAACが持つ行動トリガー機能やリッチメニューのカスタム設定を活用すれば、同じイベント参加者でも、それぞれの進捗や関心に応じて違うメニュー・違うメッセージがLINE上に表示される設計ができ、ユーザーに「自分ごと化」しやすい体験を提供できます。
さらに、A10 Lab様はこのイベントで300社ごとに異なるディープリンクを発行し、企業別の参加者行動をMAAC上で可視化。MAACはオープンAPIと親和性が高く、LINEディープリンクの発行や管理も容易です。企業ごと・キャンペーンごとに異なるリンクを発行し、ユーザーがそこから登録やチェックインした情報をすべてMAACに集約。これにより、どの企業がどの程度アクティブか、どんな配信が有効だったかといった分析がリアルタイムで可能になります。
参加・反応・属性のトラッキングがMAAC一つで完結する点は、他のLINE配信ツールにはない大きな強みです。
3. 成果②|13.17%という低ブロック率を実現する背景
LINE公式アカウント運用で気になるのがブロック率。A10 Lab様の場合、「健康プログラム参加者がメイン」という性質もあり、ブロック率は13.17%と非常に低水準。
「イベント的にサービスを提供したため、一度に多くのユーザーが参加しています。」
キャンペーンをうまく活用し、大量の友だち追加を獲得してもなお、ブロック率が低く抑えられている背景には「ユーザーに負担を感じさせないコンテンツ」「適切なタグ付けによる出し分け」などが挙げられます。MAACはAIによる送信タイミング最適化や興味タグにもとづくパーソナライズを得意とするため、ザーの閲覧時間帯や行動傾向をもとに、最適なタイミングでLINEを配信することで、“うっとうしい”と思わせない設計が可能になっています。
さらに、クリック・反応の蓄積によってセグメントが日々アップデートされるため、「同じ内容を何度も送られる」というLINE疲れの原因も防げます。こうした個別最適化の積み重ねが、ブロック率13.17%という水準を実現しています。
4. 今後の展望:AIとオープンAPIでさらなる大規模化へ
A10 Lab様は今後、さらに多くの企業や健保組合との連携を予定。規模拡大も視野に入る中で、安定的なサービス運営をMAACとともに求めています。MAACには以下のような拡張性があり、大規模化にも対応できます。
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AIによる購入確率予測・最適送信タイミング
すでにA10 Lab様はブロック率低減で恩恵を得ていますが、より精緻なAIの導入で最適なタイミング・コンテンツ選定を行い、開封率・コンバージョン率をさらに上げられます。 -
外部アナリティクスとの連携(BigQueryやGoogle Analytics)
大規模データを蓄積し、高度なBIツールで解析する企業も多いですが、MAACはオープンAPIを通じて行動データ・配信データを柔軟に連携可能です。巨大なユーザーベースを持つ企業でも、オンライン・オフラインの区別なくタグを付与し、一元管理できます。 -
テンプレート×API連携のさらなる活用
大量のユーザーが一斉にイベントに参加しても、テンプレートをベースにユーザー属性別で動的に内容を切り替えられれば、運用担当者の工数を抑えつつ質の高いコミュニケーションを維持できます。
まとめ
A10 Lab様の事例から見えてきたのは、MAACが単なる配信ツールにとどまらず、ユーザーとの関係性を継続的に構築するための「マーケティング基盤」として機能しているという点です。
導入背景にあったのは、メールやSMSでは実現できなかったパーソナライズ性の欠如と開封率の低さ。これをMAACは、LINEと既存システム(Zohoなど)を滑らかにつなぎ、業務フローを壊さずにLINE施策へ移行可能にする柔軟性で解決しました。
さらに、アプリとの併用による離脱ユーザーのつなぎ止め施策、イベント時のセグメント別リッチメニューの最適化、AIによる最適タイミング配信やブロック率低減といった高度な機能が、「誰に、いつ、どんな内容を届けるべきか」を自動で支援します。
今後さらに規模を拡大していく中で、MAACのAI最適化やオープンAPIによるデータ連携力が、変化に強く、持続可能なマーケティングの推進力としてA10 Lab様の事業にお力添えできると幸いです。

Kokoro Tomita
JP Content Writer, Crescendo Lab, Taiwan