0からLINE公式アカウントを立ち上げる!ft. PEACH JOHN(ピーチ・ジョン)【導入インタビュー】
導入事例 • 2022/11/03 23:00:00 • Written by: Ryan Yamsuan
PEACH JOHN インタビュイー:
- PEACH JOHN台湾 マーケティング担当 ジュリー・陳 (陳姿茵)
- PEACH JOHN台湾 ブランドマネージャー ニナ・鄭 (鄭佳本)
今回の利用企業:PEACH JOHN台湾 (以下「PEACH JOHN」と称する)
エディタコメント:台湾の活用事例ですが、日本にも通用できるポイントがたくさんあるケースですので、是非ご参考ください。
PEACH JOHN(ピーチ・ジョン)について
Q: まずはPEACH JOHN(ピーチ・ジョン)というブランドの紹介からお願いします。
弊社の本社ピーチ・ジョンは来年で30周年を迎える、歴史のある企業です。
ピーチ・ジョンは 通信販売 からスタートしました。これは30年前の日本では他と一線を画すやり方です。ほとんどのランジェリーブランドは実店舗からスタートしていますから。
ピーチ・ジョンは時代の変化とともに通信販売からネット販売に移行し、最後に実店舗をオープンしました。2007年にワコールに買収されましたが、ピーチ・ジョンの経営スタイルはワコールと非常に異なるため、弊社は今でも独立した形で販売とマーケティングを行っています。
台湾の支社は2017年に設立され、実店舗とネット店舗を同じ日にオープンしました。
現在、弊社はすでに五周年を迎えており、台北と台中の二店の実店舗を有しています。
弊社はネット店舗と実店舗の両立を目指しており、どちらも同様に重要です。これは台湾の大部分のランジェリーブランドとは異なる点です。
Q: ピーチ・ジョンが消費者に持ってもらいたいイメージとはどんなものですか?何を伝えたいですか?
弊社は30年の歴史を持つブランドですが、若いというイメージをお客様には常に持っていただいています。
マーケットの変化に合わせて一、二年に一度モデルチェンジを行い、トレンドをキャッチアップしています。
例えば、弊社が一月に披露した二人の新しいイメージキャラクターは、一人は細身のスタイル、一人はふくよかなスタイルです。
弊社がみなさんに伝えたいのは、どんなスタイルやどんな個性を持つ女性であっても、ピーチ・ジョンで自分にぴったりの、身につけると気分が上がるランジェリーを見つけていただくことができるということです。
弊社の主なターゲットとなる年齢層は20-40歳で、5歳間隔で分類しています。以上の年齢層で弊社の主なお客様の9割を占めています。
LINE及び拡張ツールMAACの運用について
Q: もともと使っていた顧客とのコミュニケーション経路は何ですか?
最初はFacebookから始めて、後から(ここ2年ほど)LINEとInstagramを使うようになりました。
明らかに、ここ数年の間、Facebookでは高齢化が進み、マンネリの傾向が見受けられます(全員が笑う)。
逆にLINEとInstagramでのフォロワー数はとても速いスピードで伸びています。
30歳以上の年齢層のお客様の場合、今のところはやはりFacebookがメインです。
Facebookの比重は弊社にとってまだ大きいのですが、LINEとInstagramの成長スピードからすると、テコ入れする必要があると感じています。
Q: LINEとInstagramのマーケティング上の役割にはどんな違いがありますか?
Instagramでは画像によるコミュニケーションが多いので、美しい画像と新製品の写真を公開することにより、みなさんにピーチ・ジョンを知って欲しいと考えています。
LINEは弊社からのメッセージを受動的に受け取りたい方を主なターゲットとし、その後の購入へと誘導する役割を担っています。
そうした方こそ弊社の商品を購入したいと考えている可能性が高いので、お勧め商品のメッセージとプロモーションイベントの情報を主にお届けしています。
まとめると、マーケティング上の役割分担としては、Instagramがフロントエンドで、LINEがその後のバックエンドを担っていると言えるでしょう。
Q: どうしてLINEを導入しようと思われたのですか?
最初にLINEを使おうと決めたのはマーケットで早い方ではありませんが、それは主に、お客様が店で商品について尋ねる時に店員に見せているのが多くの場合にInstagramとLINEであることに気づいたからです。
消費者が使うコミュニケーション経路が少しずつLINEへと移行していった時、弊社もその流れに従おうと決定しました。
Q: ピーチ・ジョンで、現在、マーケティングとMAACのオペレーションを担当している方は何人いらっしゃいますか?
実はわたしたち台湾支社の人数はとても少なく、八名しかいません。
そのうちマーケティングを担当しているのは二名で、オンラインとオフラインの担当者が一名ずついます。
現在、オンラインでのオペレーションを担当しているのはジュリーです。
Q: ピーチ・ジョンが主に見ているマーケティングの指標は何ですか?
近くオンラインのWebサイトとの連携を計画しているため、オフラインでのパフォーマンス(開封率など)に注目しています。
開封率が高いと店舗の業績も実際に上がることが観察されています。
興味深いのは、消費者はメールを見ても通常は公式サイトでそのまま購入しないのですが、店舗を訪れて、何か新製品が発売されていないか、試着できるかどうかを尋ねるのです。
これからWebサイトとの連携ができるようになれば、より優れたデータを残せるはずです。
Q: おまけの質問ですが、購入者はブラジャーのサイズが違っていたらいけないと心配するので、まずは実店舗に行って試着してみたいと思うのでしょうか?
その通りです。台湾人の一般的な習慣からすれば、確実に大きな割合を占める方が実店舗に行って試着したいと思うはずです。
Q: 消費者が実店舗に行って、LINEのメッセージを店員に見せて関連情報を確認するのも理解できます。興味があるのは、最初からLINEを店員に見せる人たちが「ピーチ・ジョンにLINEの公式アカウントがあることをどうやって知ったのか」なのですが?
弊社がLINEを始めた最初の頃、Facebookでずっと宣伝していました。公式サイトにもバナーがあったのです。
しかし、本当に多くの方達がLINEの公式アカウントをフォローするようになったのはコロナ禍が始まってからでした。LINEのフォロワー数も購入者数も共に大幅に増加したのです。
続く部分はちょっとCSM(カスタマーサクセスマネージャ)への告白のようになるかもしれません(全員が笑う)。
Q: MAACのオペレーションを学ぶプロセスでCSMが役に立ったのかどうか、もし役に立ったのならどのように役に立ったのかを知りたいのですが?
実はMAACの使用はすぐにコツを掴めました。LINEのネイティブバックエンド(管理画面のこと)と同じコンセプトだからです。
(自動応答など)MAACのいくつかの部分は、機能が多岐にわたっており、テンプレートも豊富なので、ジョジョ(クレッシェンド・ラボのCSM担当)にどのように設定すると良いのか尋ねました。
クレッシェンド・ラボがたくさんのセミナーを開催して、他のブランドでの気づきを共有してくれたので、そうした経験から学ぶことができました。
こうした点はCSM担当であるジョジョに感謝しています。クレッシェンド・ラボは本当にたくさんのことができます。本当に。(ジョジョ:こちらこそありがとうございます。)
Q: 先ほどピーチ・ジョンではLINEとMAACのオペレーションにおける主なマーケティングの指標が開封率だと伺いました。データ上では大体どのくらいなのでしょうか?
基本的に五割以上です。大きなイベント(週年慶、生日慶、秋季購物節、双十一)の場合は六、七割に達します。
記:
- 週年慶:周年祝いセール。
- 生日慶:ブランド創立の日セール。
- 秋季購物節:秋にあるセールです。
- 双十一:近年中国、台湾などで人気のあるダブルイレブンセール。
MAACを選択した理由について
Q: そもそも、どうしてMAACを選んだのですか?
製品を絞り込んでいた時に、予算や機能の面でMAACが弊社のニーズに合っており、使い勝手も良いと思いました。
もっと詳しく言うと、MAACが多機能で、アップデートのスピードも速く、ユーザーの声に耳を傾けて最適化と改善を図っていたからです。(ジョジョ:聞いて鳥肌が立ちました、笑)
Q: MAACはピーチ・ジョンのどんな悩みを解決したのですか?
一つ目はタグ付けです。
LINEのネイティブバックエンド(管理画面のこと)のタグ付けは粒度の比較的大きな情報(地域を細かく分けられないなど)に基づいていて、フィルタリングしたいと思っても精度を上げられませんでした。
二つ目はアンケートです。
LINEのネイティブバックエンド(管理画面のこと)では長期間にわたってタグを蓄積する必要があり、これを先行して行うと蓄積するメッセージ費用も割高になります。
MAACを使えば、お客様がアクセスして来たらすぐにアンケートによってファーストステップのタグを付けられます。
以上の二つのポイントが貢献したのが、
- コロナ禍の期間中における業績です。
弊社がMAACを導入したのはちょうどコロナ禍が始まる前だったので、コロナ禍が始まってロックダウンが近づく状況の下で、十分なデータを使ってオンラインへの購入へとお客様を誘導することができました。MAACによって行った購入への誘導のコンバージョン率は非常に高いです。
- また、お客様とのコミュニケーションもより直接的になりました。
ピーチ・ジョンのブランド特性からして、消費者にはプライベートなコミュニケーションの仕方の方が比較的好まれます。
LINEのプライベート性(広告メッセージだという消費者の感覚を低減させる)およびMAACによるタグ付けという二つのポイントを考慮することにより、弊社は消費者とより直接的なコミュニケーションができるようになったのです。
おわりに
弊社が台湾に進出してアプリを出した時、だいたい十万人の会員がいましたが、実はその後プロモーションを行ってもあまり伸びず、アクティブな会員は約2-3万人ほどです。
LINEと比較すると本当に少ないため、以降はお客様にLINEをフォローするようお願いしています。
LINEはプロモーションに対する応答率がとても高く、効率的です。また、今の消費者は多くの場合、「LINEの公式アカウントをフォロー=会員になる」と思っているので、このトレンドをキャッチアップして、これからもLINEでのフォローを呼びかけていきたいと考えています。
Facebookについては、運用開始から五年間で友だちが6万人から8万人超へと増加しましたが、LINEの場合は、一年間で5万人から8万人超へと増加しています。
こうして比較してみても、LINEの成長率の高さが見て取れます。
今後、公式サイトとの連携により、ショッピングカートを使用してリピート購入などの機能を試すことや、LINE内で注文、オーダー成立、出荷確認などをすべて完結できるようになるのが楽しみです。
今後も引き続きポップアップストアのイベントがあり、LINEもプロモーションチャンネルの一つです。友だちになると遊べるゲームで、LINEの公式アカウントをフォロワーしたいというお客様のモチベーションを高めます。
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グローバル企業が使うLINE公式アカウント活用ツール「MAAC」
LINE公式アカウントの機能拡張MAツール「MAAC」は全世界400社以上のクライアントに提供されています。
年間約30億通以上のLINEメッセージがMAAC上で配信されます。
オンライン/オフラインを横断した行動追跡による顧客理解と、AIにより提供されるLINE上での効果的なメッセージ配信により、LINE上での企業とユーザーの持続性のある関係性の実現を支援します。
最終的には自社サイトや店舗への誘導、または購入等を促し、ビジネスの成長に貢献します。
MAACを開発するクレッシェンド・ラボについて:https://www.cresclab.com/jp