企業や店舗でLINE公式アカウントを運用している方の中には、「複数人での管理方法が分からない」「情報漏洩や誤配信が心配…」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、複数人でLINE公式アカウントを安全かつ効率的に管理する方法を解説します。
そして、より効果的な運用・管理に最適なクレッシェンドラボのCAACについても記事後半でご紹介します。
LINE公式アカウントで複数人管理ができる!
LINE公式アカウントは、1つのアカウントに対して複数の運用担当者を登録できます。
一つのLINE公式アカウントにつき最大100人まで権限を所持することが可能で、追加されたメンバーは、PC(Web版)でもスマホアプリでも操作できるため、店舗スタッフ・本社スタッフなど、さまざまな立場の人が使いやすい仕組みになっています。
ただし、メンバーを増やすほど「誰が何をできるのか」を明確にしないと、誤配信や情報漏洩のリスクが高くなります。そのため、権限を正しく設定することが必須です。
複数人で管理するメリット
複数人管理には、実は大きな強みがあります。
1. 業務効率化
- お知らせ配信、問い合わせ対応などの役割分担ができる
- 担当者が偏らず、運用のスピードも安定
- 店舗・本部などで分担することで、よりリアルタイムな対応が可能に
2. リスク分散
- 担当者が不在でも配信や対応が滞らない
- 権限を分けることで、誤配信や情報漏洩リスクを低減
複数人での運用は「必要になった時に検討するもの」ではなく、最初からチーム体制を作ることでより安全で効率的な運用が可能になります。
次のパートでは、LINE公式アカウントの権限の種類について詳しく解説します。
【初心者向け】LINE公式アカウントの4つの権限と使い分け方
LINE公式アカウントの運用メンバーは、以下の4種類に分けられます。
- 管理者:すべての操作と権限管理が可能で、アカウント全体の設定や他担当者の権限変更も行える
- 運用担当:メッセージ作成・配信・リッチメニューの更新が可能
- 運用担当(配信権限なし):メッセージの閲覧や分析はできるが配信は不可
- 運用担当(分析閲覧権限なし):メッセージ作成・配信は可能だが、アクセス解析や統計データは閲覧不可

どの権限を誰につければいいの?
- 配信担当者 →「運用担当」
- 店舗スタッフ →「配信権限なし」
- クリエイティブ担当 →「配信権限なし」
- データ分析担当 →「分析閲覧のみ」
- 全体管理者(責任者) →「管理者」
例えばこのように組み合わせることで、安全かつ適切に権限を分けられます。
LINE公式アカウントの管理者を追加する方法
実は追加方法は簡単で、5分もあれば追加することができます。
① 管理者権限を持つアカウントで「LINE公式アカウントマネージャー」にログイン
② メンバーを追加したいアカウントを選択

③ 右の「設定」をクリック

④ 「権限管理」をクリック
⑤ 「メンバーを追加」をクリック

⑥ 権限の種類を選択し「URLを発行」をクリック

発行されたURLを追加したいメンバーに送って、ログインしてもらえばメンバーの追加が完了です。
発行したURLの有効期限は24時間。一度利用したらURLは無効になってしまうため、複数のメンバーを追加する場合は、一人ひとりに異なるURLを発行し共有して下さい。
初心者がつまずきやすいポイント
- URLの有効期限切れ → 再発行すればOK
- アカウントを持っていない → 事前にLINEビジネスIDを作成
- 権限が違う → 管理者アカウントでいつでも変更可能
このように、新しい管理者はLINE公式アカウントマネージャーから簡単に追加できます。ただし、権限を付与する際は、いくつかの注意点があり、それらに注意しながら権限の必要性と適切性をよく検討することをおすすめします。次のパートでは、これらの注意点について詳しくご説明します。
複数人で管理する際の注意点:ここを押さえれば安全!
LINE公式アカウントを複数人で管理・運用する際は、以下3つを徹底することで「安全×効率」が実現できます。
① 適切な権限設定
- 最小権限の付与:配信権限は限られたスタッフに限定することで、誤操作や不正アクセスのリスクを防ぐことができます。
- 定期的な権限の見直し:退職者や異動者の権限は速やかに削除することで、セキュリティリスクを軽減できます。
② 情報共有と役割分担のルール作り
- 役割の明確化:役割を明確化し、担当範囲を全員で共有します。
- 定期的なミーティングを実施:週次や月次単位でミーティングを実施し、進捗状況などを情報共有します。
- エスカレーションルート(報告フロー)の設定:問題が発生した時に、誰に、どのように報告するかを詳細に決めておくことで、トラブル時にも冷静かつスムーズに対応することができます。
業界ごとの運用例
| 業種 | 役割 | 推奨権限 |
|---|---|---|
| EC企業(10〜30名規模) | CRM担当 | 管理者 |
| CSチーム | 運用担当 | |
| データ分析チーム | 運用担当(分析閲覧のみ) | |
| 自動車ディーラー(複数店舗) | 店長・営業マネージャー | 管理者 |
| 各店舗の営業スタッフ | 運用担当(配信権限なし) | |
| 本社マーケティング | 運用担当(全店の配信を統一管理) | |
| 人材派遣(派遣スタッフ管理) | コーディネーター責任者 | 管理者 |
| 営業・コーディネーター(スタッフ担当) | 運用担当(配信権限なし) | |
| 広報本社マーケティング・採用チーム | 運用担当(求人配信・分析管理) |
③ 安全に運用するための環境整備
安全かつ一貫性のある運用を行うために、以下のようなルールを設定しておきましょう。
- 公共Wi-Fiでのログインは禁止
- 2段階認証を必ずオン
- 配信ガイドライン・クレーム対応フローの時の共有
これらをチーム全体で共有するだけでなく、定期的に見直しを行うことで、効率的かつ高品質な運用を行うことができます。
LINE公式アカウントを複数人で管理する際には、これらの点に注意して運用を行いましょう。
複数人運用に最適!CAACならもっと安心・もっと効率的に

クレッシェンドラボの拡張ツール「CAAC(Conversation Analytics and Automated Cloud)」はチャネル横断のコミュニケーションとAI機能により、顧客対応の品質と効率を最大化するツールです。LINE公式アカウントの複数人管理で発生しうる課題を根本から解決し、安全かつ効果的な運営が可能になります。
CAACができること
- LINE/Instagram/Webなど複数チャネルの問い合わせを一元管理
- 顧客データを「360°ビュー」で統合
- 自動ルールで担当者を自動振り分け
- 権限設定をより細かく安全にコントロール
- AIが返信テンプレートを提案し対応品質を均一化
- 対応スピード・品質をダッシュボードで可視化
CAACは以下のような課題を解決します
1. 問い合わせチャネルがバラバラで、顧客情報を一元管理できない
Before: LINE、Instagram、公式サイトなど、問い合わせが複数チャネルに分散し、状況把握に時間がかかる。
After: CAACなら、すべての問い合わせを1つの画面で一元管理できます。
- LINE・Instagram・Webサイト・メールなどのやりとりを横断して管理
- 顧客データは自動で統合され、「ひとりのお客様の全接点」を360度で把握
- さらにMAACで収集した購買データ・行動データも連携し、その場で確認可能
→ 顧客理解の精度が上がり、最適な対応で満足度も売上も向上します。
2. 複数人運用で、担当者の割り当て・引き継ぎが属人的になりがち
Before: 担当者を手動で振り分けたり、引き継ぎがスムーズにいかない。
After: CAACなら、自動で最適な担当者に振り分けられる仕組みが整っています。
- 「特定のキーワードが含まれる場合は専門チームへ」
- 「店舗の専用QRコードから来た問い合わせは、その店舗スタッフへ」
- 「EC購入者はECチームへ」など、柔軟な条件で完全自動割り当て
さらに、
- 役割に応じた細やかな権限設定
- 二要素認証によるセキュリティ強化
に対応し、複数人が同時に安全かつ効率的に運用できる環境を提供します。
3. 顧客対応が属人的で、トーンや品質にムラが出てしまう
Before: 担当者の経験値によって対応品質が変わり、統一感が出ない。
After: CAACのAIアシストにより、誰でも高品質な対応が可能になります。
→ チーム全体のスキルを均一化し、顧客体験が向上します。
CAAC活用例
1. 問い合わせ対応の高度化
問い合わせに自動でヒアリングを行い、
例:「渋谷店で相談したい」と回答 → 渋谷店チームのみに自動通知・自動割り当て
店舗・EC・サポートチーム間での振り分けを完全自動化できます。
2. 店舗スタッフの継続フォロー
店舗で接客後、担当スタッフの専用QRコードを読み込んでもらうことで、
その後のLINE上でのフォローやセールスを担当者本人が継続。
顧客データと行動履歴も統合され、よりパーソナライズされた提案が可能になります。
CAAC導入事例【海外企業の最新トレンド】

台湾を拠点とするライフスタイル系チェーンブランド「Good Time」は、9店舗がそれぞれ別々のLINE公式アカウントを運用していたため、マーケティング方針の不統一や顧客データの分断が発生し、複数店舗を利用する顧客への対応が非効率になるという課題がありました。
台湾発のライフスタイル系チェーンブランド「Good Time」では、9店舗それぞれが別々のLINE公式アカウントを運用していたため、
マーケティング方針の不統一、顧客データの分断、複数店舗利用客への非効率な対応 が課題となっていました。
まず最初のフェーズでは、LINEを全店舗の中心チャネルとして再設計。
CAAC を用いて 9つに分散していたLINE公式アカウントを1つに統合 し、ブランド全体での統一的な顧客対応を実現しました。
-
店舗スタッフ・本部マーケそれぞれに 店舗別アクセス権限 を設計
-
自動割り当て・テンプレート整備により 100を超える共通オペレーションを標準化
-
来店履歴や問い合わせ情報を一元管理し、どの店舗でも同じ品質で対応できる基盤を整備
これにより、まずは LINEに顧客接点を集約する体制 が整い、複数店舗利用の顧客にもスムーズに対応できるようになりました。
LINEを導入した後の次のフェーズとして、統合された顧客データを活用し、
店舗横断でのマーケティング高度化とサービス品質の均一化 に着手しました。
-
顧客データをプロフィールとして常時アップデート
-
複数店舗を利用する顧客を自動判別し、適切な店舗へスムーズに引き継ぎ
-
購入状況・利用履歴に応じてメッセージを出し分け
-
店舗スタッフ全員が統一された基準で応対できる運用フローを構築
その結果、
対応スピードが向上し、サービス品質が全店舗で標準化。
さらに、顧客データの統合管理によりマーケティング施策の精度が向上し、
OMO戦略全体の推進力も大きく高まりました。

まとめ:複数人管理は「効率・安心・品質向上」をまとめて実現できる
LINE公式アカウントを複数人で管理することで、業務効率化、リスクが減る、顧客対応が安定するといった大きなメリットがあります。
ただし、権限設計や運用ルールを整備しないとトラブルにつながりやすいため、安全でスムーズな複数人運用には仕組みづくりが欠かせません。質の向上をまとめて実現できます。
その点、クレッシェンドラボのCAACを活用すれば、担当者ごとの権限設定や情報共有、AI返信テンプレート、自動振り分けなど、複数人運用を強力に支援します。
複数人運用をこれから始めたい方や、現在の運用に課題がある方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
CAAC導入事例や機能詳細は公式ページで確認できます:CAACの詳細はこちら
Crescendo Lab JP
株式会社クレッシェンド・ラボ(漸強實驗室)
