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検索広告からLINE公式アカウントへ、ワンタップで会話を始めてもらう。日本のマーケターが長く欲しがっていたこの導線が、Google広告のメッセージアセットとして利用できるようになりました。
メッセージアセット自体はWhatsAppやZaloで先行して提供されてきた機能で、日本ではLINEが対応プラットフォームに含まれます。ポイントは、これが単なる「LINEへのリンク」ではないことです。ユーザーが最初のメッセージを送信した瞬間をGoogleがコンバージョンとして計測し、さらにチャット内で起きた成果を広告側へ戻す仕組みまで用意されています。
この記事では、LINEメッセージアセットの仕様、設定手順、計測方法、立ち上げ後の運用までを順に解説します。従来の「友だち追加広告」と何が違うのかも整理します。
クレッシェンドラボは、台湾唯一の5年連続「LINE Gold Partner」をはじめ、日本・タイでのLINE認定やGoogle Cloud公式パートナーとしての高度な技術力を保有。国際規格「ISO 27001」に準拠した安全な環境で、広告運用の効率化やAIソリューション「DAAC」を提供しています。

LINEメッセージアセットとは?
LINEメッセージアセットとは、Google検索広告にメッセージボタンを追加し、クリックしたユーザーをLINE公式アカウントとの会話へ直接誘導するアセットです。Googleのメッセージアセットが対応するプラットフォームのひとつで、ほかにWhatsApp、Facebook Messenger、Zaloがあります。ユーザーは検索結果から1タップで、企業とのチャットを開始できます。

従来の検索広告は、クリックの行き先がウェブサイトでした。ランディングページを読ませ、フォームを入力させ、その後にようやく接点が生まれます。メッセージアセットはこの間の摩擦を取り除き、検索した瞬間の熱量をそのまま会話に変換します。
Googleはこの価値を「リーチ・エンゲージメント・コンバージョン」の3段階で説明しています。検索から会話を開始し、顧客との接点を作り、納得したうえでコンバージョンに至る。ウェブサイトを挟まないぶん、意欲の高い検索トラフィックを直接リードに変えられるという設計です。
対応環境と要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応キャンペーン | 検索、P-MAX(検索経由の在庫のみ) |
| デバイス | モバイルのみ(Android・iOS) |
| 対応プラットフォーム | LINE、WhatsApp、Facebook Messenger、Zalo |
| アカウント要件 | Google広告ポリシーの制限がないアカウント |
| LINE側の要件 | LINE公式アカウント(個人アカウントは不可) |
デスクトップには配信されない点に注意してください。モバイル専用のフォーマットです。
なお、Google広告ヘルプ「メッセージ アセットの仕組み」には「メッセージ ボタンを配信する際に、他のアセットタイプはトリガーされません」と記載されています。メッセージボタンが表示されるとき、通話アセットやリードフォームアセットは同時に表示されません。広告からどの問い合わせチャネルへ誘導するかを事前に決めておく必要があります。
広告にはどう表示される?
メッセージアセットは、検索広告の中に「アセット」として表示されるパターンと、「メッセージボタン」として表示されるパターンの2通りがあります。どちらの場合も、広告見出しをクリックしたユーザーはウェブサイトへ、メッセージ部分をクリックしたユーザーはLINEへ遷移します。ひとつの広告で2つの導線を並走させられます。
未登録ユーザーと登録済みユーザーで遷移先が変わる
ここが実務上とても重要な仕様です。
- まだ友だち登録していないユーザー → LINE公式アカウントの友だち追加画面に遷移します
- すでに友だち登録済みのユーザー → チャット画面に直接遷移します
つまりメッセージアセットは、友だち追加の導線と、既存友だちとの再会話の導線を、同じひとつのボタンで兼ねています。新規獲得だけの施策ではありません。
そして遷移後、事前に設定しておいた開始メッセージが送信可能な状態で入力欄に表示されます。ユーザーはそれを送るだけで会話が始まります。

「会話の開始」コンバージョンとは?
「会話の開始」は、メッセージアセットを設定すると自動生成されるコンバージョンアクションです。ユーザーがチャットから最初の開始メッセージを送信した瞬間にカウントされます。Googleがホストするコンバージョンのため、ウェブサイトへのタグ設置やコード変更は一切必要ありません。
管理画面上の名称は「メッセージからコンバージョンに至ったリード(Leads from messages)」です。
この仕様が意味するところは大きく2つあります。
1. 実装コストがほぼゼロ。従来、LINEの友だち追加をコンバージョンとして計測するには、GTMでのクリック計測やMessaging APIとの連携が必要でした。「会話の開始」はGoogle側で完結するため、その工数が不要になります。
2. クリックではなく実行動を計測している。計測対象は「ボタンのクリック」ではなく「ユーザーが実際にメッセージを送った」という行為です。従来のクリック計測につきまとった、広告管理画面の数値とLINE側の実数の乖離が構造的に発生しません。
またGoogleによれば、クリック後は直接メッセージングアプリへ移動し、摩擦を生む中間的な確認ポップアップは表示されません。
詳細な設定方法や要件については、Google 広告 ヘルプのメッセージ アセットについてをご確認ください。
メッセージパートナーの役割と、MAACでできること
メッセージパートナーとは、LINEやWhatsAppなどメッセージングプラットフォームの公認サードパーティパートナーです。ビジネスAPIへのアクセスを提供し、チャット内で発生したコンバージョンデータをGoogle広告へ直接統合します。クレッシェンドラボは、GoogleがLINEメッセージパートナーとして掲載している事業者のひとつで、MAACがおよびCAACが対応サービスにあたります。
Googleがメッセージパートナーとの提携理由として挙げているのは3点です。メッセージング戦略のROIをより明確に把握できること、パフォーマンスをより深く理解できること、そしてエンドツーエンドの会話データとコンバージョンをGoogle広告にシームレスに統合し、包括的なレポートを作成できることです。
マーケティングオートメーションのMAACでは、これを次のように実装しています。
想定されるカスタマージャーニー
![[TW] 3-item Comparison Table Template (2)](https://blog.cresclab.com/hs-fs/hubfs/%5BTW%5D%203-item%20Comparison%20Table%20Template%20(2).png?width=1920&height=1080&name=%5BTW%5D%203-item%20Comparison%20Table%20Template%20(2).png)
- 広告クリック
- LINEで開始メッセージを送信
「会話の開始」コンバージョンが計上される(タグ不要) - Click IDを取得
広告流入イベントとして保存 - MAAC Journeyでシナリオ開始
流入キャンペーンに応じて出し分け - 返信・クリック・購入・問い合わせなどを判定
- Google Adsへオフラインコンバージョンを送信
1. 広告流入情報の取得
Click-to-Message経由でLINEに届いた開始メッセージから、クリック識別子(gclid / gbraid / wbraid)、キャンペーンID、広告グループID、広告IDを解析し、広告流入イベントとして保存します。
「LINEに来た人」ではなく「どの広告から来た人か」を単位に分析できるようになります。
2. Journeyトリガーとしての利用
MAAC Journeyでは、Google Ads Click-to-Messageの流入をシナリオの起点にできます。設定は2種類です。
- Google広告由来のCTM流入すべてを対象にする
- 特定のGoogle広告アカウントやキャンペーンに限定する
キャンペーン単位で起動条件を分ければ、料金を調べていた人と導入方法を調べていた人に、別々のシナリオを走らせられます。広告文で約束した内容を、そのままLINE上の最初の体験として届けられるということです。
Meta広告のClick-to-Messageも同様にトリガーとして設定できるため、複数媒体からの会話流入をひとつのシナリオ設計基盤で扱えます。
3. Google Adsへのコンバージョン連携
MAAC Journeyには、Google Adsコンバージョンをアップロードするアクションがあります。Journey内で設定した条件を満たしたユーザーについて、問い合わせ、購入、商談化などをGoogle広告のコンバージョンとして送信できます。
これが前章のオフライン計測にあたります。自動入札は「会話を増やす」ではなく「成果につながる会話を増やす」方向に最適化されていきます。
4. 顧客対応時の流入元確認
Click-to-Message由来の広告情報は、効果測定だけでなく顧客対応にも使えます。CAACでは、顧客プロフィール上で直近のGoogle Ads CTM流入情報を確認できます。
対応するオペレーターが「この方は料金比較の広告から来ている」と把握したうえで会話できるため、初期対応の精度が上がります。なおGoogle広告へのコンバージョン送信を担うのはMAAC Journeyおよび広告連携側で、CAACは流入情報の確認に用います。
Google Ads Click-to-Message関連機能は、契約プラン、対象地域、提供状況などにより利用条件が異なる場合があります。またオフライン計測にはGoogle側のホワイトリスト申請が必要です。詳細はお問い合わせください。
クレッシェンドラボのエコシステムについてはこちらをご参照ください
従来の友だち追加施策とは何が違う?
LINEメッセージアセットは、広告のメッセージボタンからLINEを開き、ユーザーが開始メッセージを送ることで会話が始まります。友だち追加URLやLPのボタンを経由する従来の施策と比べ、計測の起点が「友だち追加」ではなく「会話の開始」になる点、広告のクリックIDが会話に引き継がれる点、そして未登録ユーザーには友だち追加画面が表示される点が異なります。
| 観点 | 従来の友だち追加施策 | LINEメッセージアセット |
|---|---|---|
| 導線 | 広告 → LP/友だち追加URL → LINE | 広告 → LINE |
| 起点となる行動 | 友だち追加URLのタップ | メッセージボタンから開始メッセージを送信 |
| 計測の起点 | 友だち追加の完了、またはボタンクリック | 「会話の開始」コンバージョン |
| 実装 | GTM、Messaging API等が必要 | タグ設置・コード変更なし |
| 広告情報の引き継ぎ | 別途パラメータ設計が必要 | Click IDが自動で付帯 |
| 既存友だちへの対応 | 追加済みのため導線として機能しにくい | チャット画面へ直接遷移 |
| 対応デバイス | 制限なし | モバイルのみ |
どちらかを選ぶ話ではありません。検討期間の長い商材ではLPで訴求を作り込む価値がありますし、既存キャンペーンとキーワード戦略を共有することも可能です。ただし、問い合わせ起点の商材や、来店・予約・相談のように会話が成果に直結する商材では、メッセージアセットのほうが構造的に有利です。
なお、Googleによればメッセージアセットが他の広告やアセットとカニバリゼーションを起こすことはありません。オークションはユーザーの行動に基づいて、どの広告が最もコンバージョンにつながる可能性が高いかを判断します。ともだち獲得後のセグメント設計はLINE CRMの構築方法で解説しています。
まとめ
LINEメッセージアセットは、検索広告からLINE公式アカウントとの会話を直接開始できるアセットです。対応するのは検索キャンペーンとP-MAX(検索枠の在庫のみ)で、モバイル専用、LINE公式アカウントが必要になります。
計測の中心は「会話の開始」コンバージョンです。ユーザーが最初のメッセージを送信した瞬間にカウントされ、タグ設置やコード変更は不要です。従来のクリック計測につきまとった実数との乖離が、構造的に発生しません。
そしてこの機能の本当の価値は、会話が始まった先にあります。メッセージパートナー経由でオフラインコンバージョンを連携すれば、チャット内で発生した商談や購入をGoogle広告へ返し、成果を基準に配信を最適化できます。「友だちを何人増やしたか」ではなく「どの広告から始まった会話がいくら生んだか」で判断できるようになるということです。
クレッシェンドラボは、GoogleがLINEメッセージパートナーとして掲載している事業者のひとつです。MAACでは広告流入の取得からJourneyによるシナリオ設計、Google Adsへのコンバージョン連携までを一貫して扱えます。
LINEメッセージアセットの導入や計測設計についてのご相談は、お気軽にお問い合わせください。
よくある質問
Q. 何がコンバージョンとして計測されますか?
「会話の開始」コンバージョンが、ユーザーがチャットから最初の開始メッセージを送信した瞬間にカウントされます。管理画面上の名称は「メッセージからコンバージョンに至ったリード」です。Googleがホストするコンバージョンのため、ウェブサイトでのタグ付けやコード変更は必要ありません。
Q. 技術的な実装は必要ですか?
「会話の開始」コンバージョンの計測には、技術的な実装は不要です。ただしチャット内で発生した商談や購入をオフラインコンバージョンとして連携する場合は、メッセージパートナーによる実装とGoogleへのホワイトリスト申請が必要になります。
Q. 友だち登録していないユーザーがクリックするとどうなりますか?
まだ友だち登録していないユーザーはLINE公式アカウントの友だち追加画面に遷移し、すでに登録済みのユーザーはチャット画面に直接遷移します。どちらの場合も、事前に設定した開始メッセージが送信可能な状態で表示されます。新規獲得と既存友だちの再活性化を、同じボタンで兼ねられます。
Q. 開始メッセージには何を書けばよいですか?
開始メッセージは企業からのウェルカムメッセージではなく、ユーザーが送信する文面です。最大140文字で、ユーザーの意図を捉える内容にしてください。「このコースについて詳しく知りたいです」「この商品に興味があります」のように、ユーザーが自分の言葉として送りたくなる一人称の表現が適しています。
Q. 立ち上げにはどのくらいの期間と件数が必要ですか?
初期学習期間として約2週間、その後の最適化期間として最短3〜4週間が推奨されています。効果的な規模拡大には、30日間で約30件の「会話の開始」コンバージョンを達成することが目安です。入札は「コンバージョン数の最大化」で開始し、4週間を目処に目標CPAへ切り替えます。
Nari Fujiie
LINEマーケティングとAI活用の最新トレンドをわかりやすく発信し、貴社のマーケティング課題解決に役立つインサイトをお届けします。