ホームトレンド「D2C One to One コミュニケーションこそ、効率的なマーケティング戦略へのカギである」元日本郵便 鈴木睦夫

「D2C One to One コミュニケーションこそ、効率的なマーケティング戦略へのカギである」元日本郵便 鈴木睦夫

背景

鈴木睦夫さん(以下鈴木氏)がクレッシェンド・ラボのシニアアドバイザーに就任してから約3ヶ月が経ちました。より深いマーケティングインサイト(特にD2C向けの知識)を探るため、クレッシェンド・ラボのPRチームは一度鈴木氏とインタビューすることとなりました。

登場人物・会社の紹介

  • 鈴木 睦夫:日本におけるオムニチャネルマーケティングのキーオピニオンリーダーであり、日本企業の主要なマーケティングポジションの経験を持つ。
  • 楊 瑞恩:クレッシェンド・ラボ日本のマーケター及び今回のインタビュアー。
  • クレッシェンド・ラボ : LINEマーケティングツールを通じて、企業と消費者のOne to Oneコミュニケーションの最適化を支援することを目的としたSaaSツール開発会社です。

本文

  • :クレッシェンド・ラボ 楊 瑞恩氏
  • :鈴木 睦夫氏

オープニング:鈴木氏がクレッシェンド・ラボに就任したきっかけ

まず、鈴木氏、クレッシェンド・ラボのコンサルタントを引き受けてくださってありがとうございます。これまでの経過はいかがでしょうか?

鈴木氏:Japanマーケットローンチに当たって、ターゲット優先順位設定・アプローチ戦略・Go2Market戦略策定を、猪股氏(クレッシェンド・ラボ日本の日本法人責任者)とともにさせていただきました。その戦略に基づいて、アプローチするパートナーの選定および実際のアプローチを支援してきました。最重要ターゲットであるエンタープライズ企業を顧客に持ついくつかのパートナーと契約に向けて順調にステップを進んでいます。

そもそも、当社のアドバイザーになろうと思ったきっかけは何ですか?

鈴木氏:私が自身の会社でご支援している企業を始め、数多くのマーケッターがLINEを活用したOne to Oneコミュニケーションにおいて、①従量課金によってコミュニケーションコストが高騰している②LINE上でのアクティビティをCDPに戻して他のデータと統合できない③MA上での細分化したユーザーセグメンテーションをLINEコミュニケーションに生かしにくいといった課題を抱えていました。そんなタイミングで猪股さんにお声がけいただき、MAACによって前述の課題を解決できると確信したので、アドバイザーをお引き受けすることにしました。

鈴木氏がクレッシェンド・ラボのシニアアドバイザーに就任したことについて → here

コカ・コーラ、日本郵便などで経歴ある鈴木氏 マーケティングとOne to Oneコミュニケーションへの現状のご観察

以前のインタビューで、「マーケティングとは、相手に『売り込んでいく』ではなく、『必要とする相手の目の前にそっと置いて気付いてもらう』ということ。」と言及されているのを読んだことがあります。これはOne to Oneコミュニケーションと理解していいのでしょうか?マーケティングを追求する上で、なぜOne to Oneコミュニケーションが重要なのでしょうか。

鈴木氏:CMもメールもLINEも、ユーザーが欲しいと思うタイミングかつ欲しい情報でなければ、単なる邪魔者です。個々のユーザーを深く観察し、適切な人(Right Person)に適切なタイミング(Right Timing)で適切なメッセージ(Right Message)を適切な方法(Right Vehicle)で伝えることが出来れば、それはユーザーにとって有益な情報であって邪魔者ではなくなります。

物やサービスによってユーザーを幸せにすることが目的であるはずのマーケティングが、ユーザーにとって邪魔で有害な情報の押しつけにならないために、ユーザーひとり一人に対する深い情報と愛情をもってコミュニケーションすべきです。まさにOne to Oneコミュニケーションといえるのではないでしょうか。

P&Gやコカ・コーラでマーケティングの重要な役割を担った経験から、One to Oneコミュニケーションに関する最も印象的なプロジェクトや成果を教えてください。

鈴木氏:コカ・コーラの夏の熱中症対策と水分補給を便益とするアクエリアスという商品のマーケティングで、天気予報情報・顧客情報・地域情報を統合連携して、ユーザーの住む地域で気温が30°Cを上回る予報が出たタイミングでアクエリアスのクーポンを対象者にだけ配布する施策を実施して大きな成果を挙げるとともに、SNS上でユーザーのポジティブメッセージが急増した経験があります。

鈴木氏から見て、日本企業のOne to Oneコミュニケーションの現状はどうですか?どうすればもっと良くなりますか?

鈴木氏:CDPやMAの普及に伴って、以前に比べればOne to Oneコミュニケーションに挑戦できる環境は整ってきたと思います。ただ、CM・紙DM・eDM・SNS・アプリといった手法によって組織と予算が分断されていることもまだ多いと思います。同じ企業のアプローチなのにタイミングやクリエイティブやメッセージがバラバラな事も少なくありません。オンラインオフラインを問わず、ユーザー中心にコミュニケーション設計をすることによって、さらに進歩し、邪魔者からの脱却へと近づくのではないでしょうか。

近年、「D2C」という言葉が話題になっていますが、これは企業が消費者と直接向き合い、より深い関係を築くことでパフォーマンスを最適化することを強調するものです。D2Cの考え方は、どのような点で企業がOne to Oneコミュニケーションを成功させるために役立つと思いますか?なぜでしょうか?

鈴木氏:D2Cは実は最近始まった訳ではありません。紙DMと電話のコミュニケーションによって行われてきたダイレクトマーケティングの歴史は相当古く知見も集積されています。ユーザーに「自分のブランド」であると思っていただくために、以前は大規模な消費者調査以外で集合としてしか知り得なかった個々人の情報が、昨今のデジタル技術の革新によって企業にとって身近なものになったことで、「D2C」という領域に参入する事が容易になったというのが事実だと思います。

単なるユーザーの趣味や指向性を知るだけでなく、商品サービスを購買利用した上でユーザーの意見を集積できる点で、以前のダイレクトマーケティングには出来なかった事が実現できると思います。プロダクトアウトではなく真のマーケティング発想での商品サービス開発が出来る点が最も大きいと思います。その点でOne to Oneコミュニケーションは企業からの一方通行ではなく、インタラクティブであって初めて実現出来るのだと思っています。

多くの企業は、消費者とOne to OneのコミュニケーションをとるためにSNSを利用することを好みます。1対1のコミュニケーションに強いSNSであるLINEは、企業の間でも人気があるようです。鈴木氏はこの意見に賛成ですか?なぜですか?

鈴木氏:LINEがOne to Oneコミュニケーションにとって強力なプラットフォームであることは間違いありません。日本ユーザーが1日に最も頻繁に触れるのはLINEだから(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000093294.html)です。
ただ間違えてはいけないのは、ユーザーにとってのLINEは企業の情報を受け取るためではなく、プライベートなコミュニケーションをする場所です。ユーザーにとってタイムリーかつ有益な情報を、ユーザーにとって違和感のないトンマナで伝えない限り、やはり邪魔者になってブロックされてしまうことでしょう。

消費者とOne to Oneコミュニケーションを図ろうとするとき、マーケティングツールの導入や活用は有効ですか?なぜですか?

鈴木氏:有効です。なぜなら何十万何百万というユーザー個々人の最適なタイミングに合わせて個別の最適なメッセージを送ったり、ユーザーのアクションに対して適切な対応を個別に行うのは、とても人間の力だけでは出来ないからです。
ただ、ユーザーデータ収集とシナリオ設計は、オンラインだけに閉じずオフラインと統合してユーザー中心で実施する必要があると思います。

終わりに:鈴木氏が日本企業に対するマーケティングアドバイス

最後に以上共有してくれたインサイトの要約をお願いします。

鈴木氏:企業の発信するメッセージが邪魔者にならないように、個々のユーザーを深く観察し、適切な人(Right Person)に適切なタイミング(Right Timing)で適切なメッセージ(Right Message)を適切な方法(Right Vehicle)で伝えることが重要です。そのためには、ユーザーデータ収集とシナリオ設計は、オンラインだけに閉じずオフラインと統合してユーザー中心で実施する必要があると思います。

デジタルマーケティングのパフォーマンスを最適化したいと考えている企業に対して、どのようなアドバイスをしますか?

鈴木氏:ユーザーはオンラインのバーチャル世界に住んでいるわけではありません。なぜマーケティングを「 デジタル」に閉じる必要があるのでしょうか?オフラインからもデータ収集し、オンラインのデータを活用してオフラインの施策を実施したっていいはずです。そのためには、データを統合しユーザーにフォーカスして施策設計をする必要があると思います。

追記コメント:鈴木氏がクレッシェンド・ラボに対する観察

クレッシェンド・ラボが日本市場で成功するために、どのような強みがあるとお考えですか?

鈴木氏:いくつかあるんですが、主に以下の4点になるのでしょう。

①従量課金ではないことによる経済的優位性
②LINE上でのユーザーアクティビティデータをCDPに戻して統合できる双方向性
③CDPやMAと簡単に連携できる拡張性

あと、将来的には:
④AIによる自動的なユーザーセグメンテーション生成やリコメンドシナリオ生成が可能になれば、圧倒的優位性と参入障壁の最大化を図れると思います。

クレッシェンド・ラボに対して日本市場で期待することは何でしょうか?

鈴木氏:LINE以外のSNS対応によって、圧倒的地位を築いて欲しいと思います。

はい、承知しました。鈴木氏とともに日本市場での多くの企業に弊社のソリューションを提供できれば幸いです。特にオンライン×オフライン(OMO)などでOne to One コミュニケーションの実現をLINEでできる化するために弊社のツールがお役にできればと。今日はインタビューをさせていただきありがとうございました!

鈴木氏:はい、ありがとうございました。

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■ MAACとは

MAAC(マーク)はLINEが主に利用されている日本・台湾・タイの3カ国のうち、台湾とタイにおいて450社以上のブランドに利用されているLINEマーケティングオートメーションツールです。企業がCDPや分析ツール上で抱える顧客データの統合による深い顧客理解と、AIとMAの技術を活用することにより精度の高い顧客の需要予測とメッセージ配信の自動化を支援するサービスです。企業はLINE上のメッセージ配信にかける時間や費用を削減しながら、同時に顧客にとってより魅力的な内容やタイミングでメッセージを配信でき、LTVを飛躍的に高めることが可能です。

■ 株式会社クレッシェンド・ラボ 概要

・所在地:〒106-0032 東京都港区六本木7丁目21-24 THE MODULE 307
・代表者:猪股 唯耶
・連絡先:contact.jp@cresclab.com
・WEBサイト:https://www.cresclab.com/jp
・概要:LINEマーケティングオートメーションツール「MAAC」/ LINEカスタマーサービスツール「CAAC」の開発と提供
・設立年月日:2022年1月

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